『Les Aventures Du Roi Pausole』
PIERRE LOUYS
ILLS.FOUJITA
Paris: Fayard / Le Livre de Demain、1931年
23.5X18cm、 174頁、アンカット・フランス装

レオナール・フジタ（藤田嗣治）の数ある挿絵本の中でも最もポピュラーな「ポゾール王の冒 険」、藤田嗣治のオリジナル木版画（を写真製版した）挿絵/カットが28点（5点はフルページ ・シングルサイド（裏面に文章がない片面印刷）を収録、 1931年パリの Fayard 書房刊の後版 です。

本書はFayard書房から刊行された「デマン版木版挿絵入り名作集」シリーズのうちの1冊で、 1925年の初版後、1927、1928、1932、1934年以降と何度も再版増刷されており、限定版などで はなく、すべてエディション番号のない、結構ありふれた流布廉価本なのですが、日本では「 オリジナル木版画入」とか、後版だかを一枚破った紙切れを「木版画」と称して額装し、バラ して売られているようです。また同一デザインのオリジナルの黄色い表紙は藤田嗣治ではありま せん(裏は藤田)。

背の下端スレ、裏表紙の左上端オレと小口側縁スレ、また本文/挿絵にシミや変色が良く見受け られる本書ですが、冒頭の数頁以外はきれいで、保存状態は良好です。